欧米を中心とした輸入ビジネスで日々の「成功したこと」「失敗談」「お役立ち情報?」などをけっこうそのまま書いています。夢はビジネスをしながら世界を旅すること。

初級コース(欧米輸入 転売編)7.その他、応用編-その3

輸入ビジネスにおけるPSEマークと電気用品安全法について

 

Amazonでは色々な輸入品が売られていますが
その中には知らずのうちに日本の法律を犯して
販売してしまっている商品もあります。

今回はそんな物販に関わる法律から
『電気用品安全法』に関して解説をさせていただきたいと思います。

ググっていただくとわかりますが
かなり多くの方がわかりやすく
解説をしてくださっていますので
僕は僕なりの切り口で解説させていただくつもりです。

気になったらもっと詳しくお調べになってみてください^^

 

電気用品安全法とは

経産省のHPでは電気用品安全法について
以下のように表現されています。

電気用品の製造、輸入、販売等を規制するとともに、
電気用品の安全性の確保につき民間事業者の
自主的な活動を促進することにより、
電気用品による危険及び障害の発生を防止する。

 

つまり、主に輸入電気用品を扱う事業者に
危険な販売をさせないための法律。ということです。

もともと、電気用品はほとんどが国産で
まかなわれていた時代がありましたが
時とともに海外製品が多く輸入されるようになり
日本の安全基準を満たさない商品が増えたため
平成13年に施行されました。

本当は海外のメーカーに対して
法律を適応できれば良いのですが
それはできませんので、
その代わりに輸入業者にメーカー同等の責任を
負わせるしかなかったのですね。

では『電気用品による危険』が起こり得ると
定義されている商品にはどんなものがあるでしょうか?
これまた経産省のHPに以下のような表があります。

細かい品目に関しては
直接HPにてダウンロードできますので
気になる方はチェックしてみてください。

経産省HP

これら商品は、場合によっては
人体などに重篤なトラブルを引き起こす可能性があるものですから
無許可で製造・販売することは許されていません。

後ほど解説をしますが、
しっかりと認可を取ってからの販売が
求められるのですね。

電気用品安全法は、国際基準ではなく
日本が独自に定めている法律ですから
海外で認可を取って流通している商品でも
日本でまた別に認可を得なければ
販売することはできないのです。

ですので、普通に考えると
『電気用品安全法に抵触する商品群』

『並行輸入品』
の場合は、そのほとんどが違法販売である
可能性がかなり高いのです。

わかりやすく危ない商品の特徴を挙げると

・コンセントが必要な家電製品
・リチウムイオンバッテリーを使用している家電製品

この二つは、ほぼ電気用品安全法に抵触する商品だと思ってください。

逆に、それ以外の商品、例えば

・USB給電の商品
・ヘッドフォンやイヤフォン
・PC周辺機器(コンセント使用ではないもの)
・スマートフォン本体

などは電気用品安全法には抵触しません。

この辺りの線引きが少しわかりづらいこともあって
知ってか知らずか扱ってしまっているケースが
多々あるということです。

 

電気用品安全法に違反すると

では、電気用品安全法に違反すると
どんなペナルティがあるのでしょうか?
(Amazonでページがなくなるとかそういう話ではなく
犯罪としてどう取り締まられるかの話です)

電気用品安全法を犯した際の刑事罰は
『懲役1年以下』もしくは『100万円以下の罰金』
です。
(程度によってはこれよりも少ない場合がありますが
これが基本的な刑事罰です)

しかし、実際に電気用品安全法に違反したことで
刑事告訴をされて捕まる。というケースはほとんどなく
(かなり調べましたが本当に少ないです)
厳しい行政処分が執行されることが大多数です。

イメージとしては、過去に元ライブドア社長が捕まった
虚偽申告とか、そういうものに近い印象です。

実際にそれが公に有名になった事件としては
平成26年に起きた『コーナン事件』が有名ですね。

ホームセンター大手の『コーナン商事』が商品1000品目以上に対して
電気用品安全法の許可を得ていないのにもかかわらず
検査済みとして販売していたことにより、
経産省から行政処分を受けた事件です。

この事件でも逮捕者は出ておらず、
厳しい行政処分が実施されています。

1000品目以上の商品の自主回収と、
最長3ヶ月の販売停止という行政処分でしたので
企業にとってはこれで終わってしまうほどの
厳しい措置だったと思います。

この事件に関しては我々も勉強することが
非常に多いものでして、
と言うのも、コーナン側の主張としては

『中国から輸入をした際に、
検査済みだと言う申告があり
そのように認識してしまっていた』

と言うことで、コーナン側としては
故意ではなくて過失だった。みたいなんですね。

真偽は置いておいて、
この場合でも全ての責任は『輸入業者』にあり
知らなかった、勘違いしていた。
では済まされないと言うことなのです。

事実、中国から電気用品を輸入すると
後ほど説明する『PSEマーク』が表示されている商品なんかも
あったりするのですが、
そのほとんどが認可は得ていないのに
勝手にマークを使用している商品です。

そのような商品を知らないで販売していたとしても
責任は輸入した業者が負うことになるのです。
注意しなきゃと思いますよね。

これは誤解を生む表現かもしれませんが
実際は電気用品安全法関連で行政処分を受けることは
そんなに頻繁に起きることではありません。

実際、コーナン商事の件では販売停止処分が科せられましたが
販売停止処分が下されたのは
電気用品安全法が施行された平成13年以降、初めてのことでした。
実に13年間、そこまでの処分がなかったんですね。

法律は法律なのですが、この法律をガチガチに守ると
国内の中古販売業者などが軒並み潰れてしまう可能性が
あったりするので、ある意味グレーゾーンとして
行政も少し見逃している風潮もあるほどです。
はっきり言って、ある程度の規模でなければ
ここまでの処分を受けることはあり得ないでしょう。

が、違法は違法です。

長くビジネスを続ける上では
絶対に気をつけなくてはいけない法律です。

ですから、基本的にはこのような商品は扱わない。
扱うとしたらちゃんと検査をして扱う。
これを徹底すべきです。

 

PSEマークとは

少し説明が前後してしまいましたが、
電気用品安全法に抵触する商品を販売するためには
『PSEマーク』の取得が必要です。

先ほどの画像にもありましたが
(↓再掲します)

このようなマークのことですね。

本当に海外から輸入をしてきて
扱いたい商品があったとして、
その商品が電気用品安全法に抵触する場合は
上記のPSEマークを取得して販売する必要があります。

しかしながら、実際にPSEマークを取ろうとすると
少なく見積もっても検査に100万円以上かかりますので
個人規模でのビジネスではまずやることはないと
言わざるを得ません。

詳しい申請・検査の仕方は
こちらのサイトで解説されています。
もしご興味がある方はご覧ください。

もちろん、敷居が高い分それが参入障壁になりますので
それだけの投資をして商品を販売することができれば
リターンも大きいとは思いますが、
月商1000万以下レベルで取り組むものではないと思います。

ですので、電気用品安全法に違反しないために
我々ができることは

『そのような商品を扱わないこと』

これに尽きると思います。

それらの商品を全て除いても
利益の出る商品はまだまだ腐る程あるわけで
そこに固執する必要は何らありません。

先ほども書いた通り、
実際はこの法律に関しては半分機能していない部分もあり
俗に言うグレーゾーンではあるのですが、
法律がある以上、罰則を受ける可能性は0ではないですし
国からの罰則がなくてもAmazonが機能して
対応に追われることもあり得ることでしょう。
(実際はAmazonでも結構放置状態ですが・・・)

何よりも、知っていて販売した場合、
ずっと心のどこかで後ろめたさと言うか
『大丈夫かなぁ』『何かトラブルにならないかなぁ』
のような感情が消えないはずです。

そんな状態でビジネスしても面白くないですよね。
面白い面白くないで語る話でもないですが。

ですので、まずはしっかりと知識として知っておくこと。
そして、これらの商品は避けて販売すること。
僕はみなさんにはそうしていただきたいと思っています。

そして、ちゃんと利益を残して、資金を貯め。
海外の魅力的な商品に出会った際には
しっかりと公的な検査をし、マークを取得した上で
堂々と販売すれば良いと思います。

ぜひ、参考にしてください^^

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電波法と技適マークについて(輸入ビジネス)

 

Bluetoothは電波を発生させるから
輸入は禁止されている。

技適マークがついていればOK。

じゃあ赤外線は?WIFIは??

輸入ビジネスをしていると
法律関係でちょっと?になることがあると思います。

確かに、法律を覚えちゃえば楽なんですけど
なかなか全部丸暗記は厳しいところです。

ということで、参考になるかはわかりませんが
僕の知っている範囲で電波法と技適マークが
『何なのか?』
について解説してみようと思います。

知っている範囲での説明であり、
目的はなんとなく
「あ、そういうことね!」
と理解して全体像を知ってもらうことです。

気になったらご自身で詳しく調べてみてくださいね^^

 

電波と周波数

このブログは科学ブログではないので
細かく書いてもしょうがないのですが、

まずは電波法の根本となる『電波』について。

電波が何かわからない人はいないと思いますが
簡単に言うと電気の波です。(そのままか)

例えばラジオなんかがわかりやすいですが、
ラジオは放送局が飛ばしている電波をキャッチして
それを音に復元して音声を発生させます。

音は伝わるスピードがそんなに早くないですから
一旦電波に変換して飛ばしているわけです。

音に比べて電波は光と同じ速さで進みますから
全国どこにいてもリアルタイムでラジオを
受信できるわけです。

テレビもそうですし、
携帯電話も同じ仕組みです。

そして、その電波には周波数という単位があり
周波数の違いによって電波を区分けしています。

ラジオにもチャンネルがあります。
各チャンネルが同じ周波数の電波を
飛ばしていたら、
受け取り側で混線してしまい
音声がうまく受け取れません。

日本では無線の扱いに免許が必要です。

これは、知識のない人が勝手に
何も考えずに電波を飛ばしてしまうと
ラジオやテレビ、大事な無線に使っている
もともとの電波を妨害する可能性があるからです。

つまり、一昔前から
我々の生きている空間には
無数の電波が飛び交っているのです。

目に見えないだけで様々な周波数の電波が
ひっきりなしに目の前を通り過ぎています。

 

日本での周波数利用状況

先ほども書いた通り、
ラジオ、テレビ、無線など、
恒常的に電波を飛ばしているわけですから
それらが混線しないように厳密なルールが
決められています。

ラジオのこのチャンネルは何Hzを使うこと。
(Hzとは周波数の単位です)

フジテレビはこの周波数を使うこと。などですね。

で、少し前までは、
電波を発信する用途としては
放送と無線のやり取りぐらいなものでしたので
全く問題はなかったわけですが、

その後、携帯電話が普及し、
インターネットが普及したことにより
電波を使用する機会が一気に増えてしまいました。

そして、同じように携帯やWIFIなどにも
固有の周波数が割り当てられるようになったのですが
種類が多すぎて日本の周波数事情はかなりギチギチなのです。

本来、もう少し余裕を持って周波数の区分を
設定していればよかったのですが、
あれよあれよと必要な電波が増えましたので
電波同士の決められた周波数がものすごく近いのです。

ですので、飛行機では携帯が使えなかったり
(管制塔の無線に影響を与えるので)
WIFIのせいで気象レーダーの情報に影響があったりするのです。

さらに、Bluetoothなどももちろん電波を使って
通信をしていますから、
Bluetooth製品が出てきて、さらに周波数の利用状況は
混雑しているわけです。

 

輸入品の周波数がバラバラなことによる弊害

このように、日本では電波を発生させる製品同士を
微妙なラインの周波数統制によって
混乱が起こらないようにしています。

ここで問題は輸入品です。

輸入品は当然ですが海外で作られた商品です。

ですから、日本の電波事情なんて
知ったこっちゃないですよね。

個人輸入であれど、勝手に電波が出る商品を
輸入して使用することは禁止されています。
(免許が必要です)

海外で決められた周波数の商品を
日本で使用してしまうことによって
日本で元からある周波数区分に
混線してしまう可能性があるからです。

 

一括で管理するための技適マーク

そこで日本では『技適マーク』を取得した商品以外は
販売を認めない。という法律を設けています。

こんなマークです↓

この認可を受けていない輸入品は『違法輸入品』という扱いになります。

ちゃんと、周波数がかぶらないことを確認してからじゃないと
販売しちゃダメだよ。ということですね。

例えば、海外のWIFIルーターや、SIMフリーのスマフォなどは
明らかに何か問題がありそうなので手を出しづらいですが、
Bluetoothなどは少し分かりづらいので
扱っている人が多いんですよね。

(ちなみに赤外線は問題なしです。紫外線も。)

少し前に流行った『自撮り棒』なんかも実はダメなケースが多くて
(あれ、輸入品が多いですよね)
商品によりますが、遠隔でシャッターをきる機能が付いていて
それがBluetoothによるものだと、厳密には違法商品です。

ぱっと見、電波を飛ばしそうな商品ならば気をつけるんですが
よく調べてみたらBluetooth機能が付いていた、
というケースって結構あるんですよね。

まぁ、実際はグレーゾーンということで扱っている人が多いですし
Amazonもある程度は黙認している感じではありますが、
実は厳密に言うと扱ってはいけない商品なのです。

一応

『ここからここまでの周波数は
自由に使っていい範囲だよ』

というものを定めたISMバンドという基準もあるのですが
(WIFIとか電子レンジはこれにあたります)
それでも輸入品を無許可で販売して良い理由にはなりません。

 

うーん。分かりにくかったかな・・・

ただ単に、『電波法でBluetooth商品は仕入れちゃダメらしい』
と思うのではなくて

『あ、そういう理由でダメなのね』

ということを理解してほしいと思い書いた記事なので
それさえ伝わっていれば良しとします。

そのほかにも、輸入関連のいろんな法律がありますが、
単に決まりとして受け止めるんじゃなくて、
法律ができるのには理由があり、
だいたいその理由は『他人に迷惑をかけないため』にあります。

なので、そこを押さえると丸暗記よりかは
記憶に残りやすいと思うんですよね。

ですので、そんな感じで今回の記事も
使っていただけると幸いです!

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輸入品の種類(並行輸入・正規輸入)や商標権についてまとめてみた

最近、扱っている並行輸入品に対して、
その正規代理店と思われる業者から
『商標権の侵害』で出品を停止されてしまう。

そのようなご報告をよくいただくようになりました。
あくまでも僕の視点でしかないのですが
(この辺りは法解釈の話になるので人によって多少意見が違うはずです)
現状思うことをまとめてみます。

1つの解釈として、参考にしていただけると幸いです。

 

そもそも並行輸入品と正規輸入品の違いとは何か?

実は、1970年ごろまで並行輸入品は

『真正品の並行輸入は内国の商標権を侵害する』

と規定されていました。
いわゆる『違法』だったのです。

しかし、1970年に『パーカー事件判決』と呼ばれる
大阪地裁での判例によって、
一転

『真正ブランド品の並行輸入は国内商標権者の
権利侵害を構成しない』

と判断されました。

これにより、並行輸入品の販売は合法となり、
それが今でも続いています。

では、このような判例で規定されている、
『並行輸入品』と『正規輸入品』の違いとはなんでしょうか?

並行輸入品とは、簡単に言えば海外メーカーの商品を
『代理店としてではなく』輸入して販売する商品のことです。

フローとしては

・海外メーカーが自国内で商品を販売

・直営ショップやネットショップで販売

・第3者が購入

・日本で販売

となりますね。

一方、正規輸入品とは

・海外メーカーと代理店契約を結び、直接仕入れ

・正規代理店として日本国内で販売

のフローだと言えます。

まずこの時点で、

『代理店契約を結んでいない限りは
直取をしたところで正規輸入品は名乗れない』

と言うことがわかると思います。

結構卸業者から直取をした段階で
『正規輸入品』と位置付けて販売する人が多いですが
これは言葉としては間違っています。

代理店でない以上、正式な販売権は持たないですから
いくら卸から直接仕入れたとしても
それはれっきとした『並行輸入品』です。

もう少し細かいことを言えば、
代理店契約を結ぶこと自体に人によって感覚の違いがあって。

通常の場合、代理店契約を結んだのであれば、
ある程度日本での販売に決裁権を与えられます。
ですから、メーカー保証をつけることができたり
説明書を日本語に翻訳して提供したり、
それが正規輸入品のメリットでもあります。

しかし、代理店契約を結んだ事実だけで
『正規輸入品』と名乗るのは
少し無理があると思うんですよね。

保証もつかない、商品も全く一緒。
なのであれば、唯一の違いとしては
『仕入れルート』だけです。

その状態ですと『並行輸入品』と
なんら変わらないわけです。

実際Amazonの規約には
以下の条件に当たる場合は
『並行輸入』の記載をしてくださいね。
と明記されています。

・販売者が継続的な修理や、
メーカーによる国内保証が提供できない場合

つまり、代理店になるということは
その販売権を得るだけではなくて
カスタマーサポートの窓口にもなるということです。

だからこそ、並行輸入品とは商品の質が異なるため
その状態で初めて並行輸入と正規輸入の違いになる。
そうAmazonも明記しているわけです。

それ以外は全部『並行輸入品』なのです。

どうも、このあたりがかなり緩く解釈されてしまっている気がします。

もちろん、それを重々理解した上で
リスクを負って『正規品』と記載して
商品を販売している人もいるでしょう。

相乗りで『並行輸入』と記載がないページに
自己責任で出品するのと同じように、ですね。

まぁ、その辺りは各々が判断してやることなので
僕に何もいう権利はありませんが、
ちょっとそのレベルを超えて

『正規品を主張して競合を潰す行為』

には非常に大きな憤りを感じます。

 

正規輸入品を扱う業者に商標権の主張をする正当性はあるのか?

問題はここですね。

仮にまず、前述した『実は正規品と呼べない商品』を扱っているわけでなく
正真正銘、正規輸入品を扱っている業者を例に考えてみましょう。

ケース1

まずは、正規品として販売しているページに
並行輸入品を販売するセラーが相乗りしてきた場合。

これは商標権の侵害というか、
偽物を販売していることになりますので
クレームを入れることに正当性があります。

全く同じ商品であっても、
アフターフォローなどの種類が違えば
それは『違う商品』という位置付けになります。
Amazonでももちろんそうです。

ですから、このケースの場合は
相乗りセラーが偽物を販売していることになるため
当たり前にAmazonに対応してもらえます。
なんの問題もないですね。

 

ケース2

正規代理店が正規輸入品を販売しているページとは『別に』
ページが作られ、そこで同じ商品の並行輸入品が売られている場合。

ここに商標権の侵害を盾に攻撃することに
正当性はあるでしょうか?

冒頭に紹介した『パーカー事件判決』でもある通り

『真正ブランド品の並行輸入は国内商標権者の
権利侵害を構成しない』

とはっきりと結論が出ております。
(この判例が今後覆ったら話は別ですが)

『権利侵害を構成しない』

とはっきりと明言されているわけですから、
正規代理店が並行輸入品を販売する業者に
商標権を盾に出品の取り下げを依頼する行為は
法解釈的に無効だ。と言ってもいいでしょう。

むしろ、無理やり販売の差し止めを行う行為は
『独占禁止法』に抵触する可能性もあります。

もちろん、偽物を販売しているなどの場合は
商標権を主張して販売を差し止めることができます。

ですが多くの場合は真品の並行輸入品に対して
商標権の主張を行い、攻撃しているケースなのです。

 

それどころか・・・

上記のようなケースはまだ良いと思います。

発信元が正規品を扱う業者ですから、
並行輸入を嫌う気持ちもわかりますし
考え方によっては本当に

「商標権を侵害している!」

と思っている可能性もありますから
その場合はしっかりと意見を詰めれば解決するはずです。

ただ、問題なのは、先ほども説明した通り
『正規輸入品』を販売していないのに『正規代理店』を名乗り
『並行輸入品を扱う業者』に対して申し入れを行うパターン。
です。

これって詰まるところ、
『並行輸入品を扱っている業者が、
並行輸入品を扱っている業者に
商標権の侵害で申し入れをしている』
という状況なのです。

完全に自爆じゃないですか。

暴力はいけないぞ!って言いながら
めっちゃ殴っているのと同じです。

ただ残念なことに、この場合でも
Amazonはその主張を一旦は受け入れてしまいます。

推定有罪というか、疑わしきは罰する、というか。
Amazonもいちいち全部確認してられないし
数%でも本当に商標権を侵害している。という可能性があれば
とりあえず止めておいた方が安全ですから
無理な主張だとしても一応受け入れます。
(これはしょうがないところもありますけどね)

もちろん、その後正当性をしっかりと説明すれば
出品が再開できるのですが、
機会損失と余計な労力が発生するので困ったものです。

僕もなんどもそれ系の申請を受けたことがありますが
大体正当性を主張して反論すると、
その後メールが返ってこなくなります。

つまり『正しい主張ではない』と分かってやっている業者が
かなり多い。ということだと思うんです。

大事なことなのでもう一度書きますが

・並行輸入品を販売するのは合法です。
商標権の侵害には当たらないと判例が出ています。

・正規輸入品とは単に代理店として仕入れたものではなくて
アフターフォローを独自に設定している商品、
またはパッケージを国内流通用に作り直している商品です。

・仮に出品が停止になっても、
ちゃんと正当性を主張すればもう一度出品できます。

です。

まぁでも普通に考えて、
いきなりそんな申し立てが来たら
びっくりして扱うのやめちゃいますよね。

まさに向こうの思う壺です。

まぁただ、そういうのには付き合わないで
他の商品でしっかりと成果を出す!
という考え方の方が健康的かもしれませんね。

僕も、個人的にイラっとしたとき以外は
スルーするようにしていますし。

1から10まで説明すると膨大な長さになるので
大事だと思うところをまとめてみました。

ぜひ、今後のため、何かあったときのための
参考にしていただけると幸いです^^

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